運命の再会

この世には時々神がかり的なことがおきる。
先月半ば東京へ出張した際に運命の再会があった。
I氏は関東出身のイケメン。仕事の関係で数年前までここ四日市にある大手企業にお勤めされていた。優秀なI氏は四日市での任務を果たし、本社のある東京へ戻られた。
時々、小売という商いをしていると”お客様と販売員”という主従関係を超え、公司に渡り親しくさせて頂くことがある。I氏とも酒を呑み交わす関係をおつくり頂いた。
離れ離れになってから時々SNSで少しは近況を把握していたものの、お互い日常の出来事に付いては多くを知ることは無かった。
穏やかな天気の週末、銀座は歩行者天国になっていて多く人で賑わっていた。ご存知のように銀座は道路が碁盤の目のようになっている。一見歩きやすそうなのだが、一筋違えば目的のお店にたどり着けない。この日もお目当てのお店にたどり着くまで少々迷子になった。
目的のお店を探しながら歩いていると、突然後方から私の名前を呼ぶ声が・・「安保さん」
聞き覚えのある声だとは一瞬で感じ取ることができたが、まさか広い銀座の細い路地で声をかけられるとは・・・
・・・振り向いた瞬間、昔と何ら変わっていないI氏と再会を果たした。また、お隣には気立ての素敵な美女をお連れになっていた。
どれぐらい立ち話をしただろう・・お互い近況を伝え合い、昔話に胸が熱くなった。
またの再会と、お互いの活躍について祈念し、記念写真をパチリして別れた。
今日はI氏とK様ご両家の結婚式。
数年前、I氏からプレゼントされた”手ぬぐい”を眺めながら二人の溢れる笑顔が思い浮かんだ。

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