葛藤

某テレビ番組で年間15億着のアパレルの売れ残り服があるとの報道を目にした。

この業界で商いをしているものとしてとても心痛む。

当社では創業から価格と価値のバランスがとれたモノのみ販売に拘っているが、残念ながら年間少量数廃棄処理がされるものがある。日焼けや汚れ、縫製不良、機能劣化で商品が傷んで販売できないものなら致し方ないがブランド価値を守るためや、不良在庫(再販しても残ったもの)が資産計上されてしまうと納税が著しく厳しくなるからなどの理由で廃棄せざる負えない状況もある。

ファッションなどサブカル文化でお客様の心を豊にしたいという願いの裏で経営者として葛藤が続く。廃棄品を減らすために売上げ(量)よりも利益(質)を重視した経営を目指すのがベストであるがトレンドの様変わりが激しいこの業界でそのバランスを取り会社を継続することは至難の技だ。

SDGsという言葉が日常に浸透しつつある今、オーダー精度やスタッフの在庫意識を上げる努力と同時に再販できる仕組みづくりを本気で考えなければこの業界から何れ撤退を余儀なくされるだろう。

事業としてやりたいコトは山ほどあるが、事業としてやらなければならないコトを優先し経営の舵を取って行きたい

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