私は白いシャツが大好きだ。
4シーズンこれほど着まわしできる袖モノは中々ないと思っている。
中でもオックスフォードのボタンダウンシャツには自分なりの拘りがある。
生地はあらゆるものを試しみたが、やや肉厚のある無名の国産生地がお気に入り。縮率が高めだが頑丈で洗濯にも気を使うことが全くない。
コットン生地では自分の体型上、既製品の型紙は体にそわないので大半をオーダーする。
このホワイトシャツも勿論オーダー(オーダーといってもパターンオーダーなので決して高くない)
左がセットインして着用する場合、右は春夏季にセットアウトして着用する場合のスタイル。ご覧のように大きく総丈を変えている。
シャツの殆どは前立なしであるが、オックスフォード生地に限り前立有りで、レギュラーカラーのボタンダウン使用にしている。胸ポケットは無しでボタンは肌触りが良い貝釦が好み。
マイシャツのスタイルが確立したのが、調度40歳になった時・・それまでは流行りものに惹かれ、散財を繰り返して、ようやく”自分らしさ”に出会えた時のことを今でも憶えている。
年を重ねてもオーセンティックでプレーンなデザインのものをサラリと着こなせるような大人に憧れる。
”服に着られる”のではなく、あくまでも”服は自分らしさを引きたる”大切な相棒だと思う。
カテゴリー: 洋服
ハリスツイード
いつもは12月に入ってから袖を通すことが多いハリスツイードのジャケット。
今年は早めに起毛素材が着たい気分が強く
ブレイシーズ
近頃、スーツの好みが益々クラシック路線に傾倒している。
先日はアイリッシュリネンの3ピースを新調したのだが、トラウザーにブレイシーズ専用ボタンを取り付けてもらった。
ブレイシーズ(サスペンダー)といえばアルバートサーストンの物に昔から憧れていた。
季節的にはバラシャやジャガードの物が良いと思うのだが、残念ながら希望カラーが見当たらず、よりクラシック性の高いx型バンドでフェルト素材のボックスクロスをセレクトした。
先人の教えによるとサスペンダーの金具部分の位置とジョイント部分も大変重要とのこと。
長さは100センチのミディアムサイズをセレクト。トラウザーとのジョイント部分は白の羊皮(汗をかいたとき白は移染が少ない)
スーツを25年以上着てきたが、ベルトレスで着るスタイルが何故か新鮮に感じる。
素材やカラーも沢山リリースされていて洒落心をくすぐられるが、ネクタイ同様、素材違いで無地のネイビー、グレー、ブラウンの3色があれば私的には十分。本来人目に晒すものではないらしいが、梅雨時期はウェストコートを脱いで2ピースの時にも現代的解釈のお洒落で積極的に使用してみたいと思う。
コットンジャケット
春が近づくとコットンジャケットが無性に恋しくなる。
3月半ばから4月の下旬頃まで最も旬に着れるアウターではないだろうか。
特にベージュやネイビーのカラーはデニムからカラーパンツ、サマーウールまで幅広くコーディネイトできるのがいい。
ネクタイは相変わらず無地をあわせるが、シャツにはサクラをイメージしてピンクの色を拾いたくなる。靴の色もダークブラウンからやや明るめのカラーへ。ソックスも気候次第ではカバーソックスで初夏を先取りする。
5月の連休を過ぎると麻ジャケットの出番が圧倒的に多くなる。梅雨に入ると、許されるならばジャケットは羽織りたくない(爆)
天気の良い日に今冬袖を通した3ピースのスーツやフラノやカシミアのコートをしっかりブラッシングして衣替えを終えたいと思う。
シャツ
男性ファッションにおいて、シャツは非常に重要なパーツであると思う。
先日、誂えを依頼していたシャツが出来上がった(既製品でも良いのだが小生の体型には誂えものしか着れない)
生まれてから今日までにかなりの枚数のシャツを着てきたと思うが、40台半ばにしてようやく自分スタイルのシャツに落ち着いた。
衿型はワイドスプレッドカラー(通称ウィンザーカラー)台衿は硬め、前みごろはフレンチフロント、後ろみごろはバックダーツ、胸ポケットは勿論ナシ、イニシャルのA刺繍は左脇腹、裾は大半がテールドボトム、袖のボタンホールはコンバーチブルカフス。
柄は、最も多いのがブルー系の無地(以外にも白より多い)、続いてネイビーのロンスト、そして青系が入ったグラフチェック。ピンクや茶系のカラーも過去に作った記憶があるが、今は殆ど着ない。
クローゼットのシャツ棚を見ると見事に自分の好みが現れている。
シャツとハイゲージのコットンセーターを合わせるような春の装いを早くしたい今日このごろだ。
バルモラルオーバーシューズ
「aboさん、派手な靴履いてますね・・」そんな嬉しい言葉を頂く事がある(笑)
以前にも紹介したが、雨の日に革靴の上から履くオーバーシューズ。
革靴は革底の物しか履かない自分にとっては、無くてはならない必須アイテムだ。
雨の日は勿論、今日のような雪の日にも使える。
また、裏技的に子供の授業参観などで学校訪問した際、スリッパに履き替える必要もない(勿論、オーバーシューズを下履き用として使用しない場合)
ジョンロブの7000番ラスト専用の物なので、汎用性はあまりないがとっても活躍するので靴好きの方には是非お奨めしたい。
スリーピース
当月はスーツを着る機会が多い。
近頃クラシックなスーツが好みなのだが、特にスリーピースは一番気に入っている。
何よりもベストがあるので暖かくて、少々の寒さならコート知らずだ。
又、必要以上に暖房が効いた店内でシャケットを脱いでもシャツ一枚にならないので礼も保てる。
チョークストライプ、バーズアイ、グレンチェック、ネイビーやグレーの無地・・・私のワードローブの殆どがスリーピースである。来春はリネン100の三つ揃いも狙っている。
クラシック的観点で言えば、ベルトレスにサスペンダーが最も礼装に近いと思うが流石にツーピースで着る機会も多いので、ベルトループタイプにしている。
パンツも細めのノータックを好んで履いていたが、近頃はインタックのワンプリーツ、ダブルの折り返し40ミリでややゆったりめのシルエットが気分である。
シャツも冬場はもっぱらダブルカフスのシャツがいい。ジャケットの袖口から顔を出すシルエットはとてもクラシックでカフスリング選びも楽しい一時である。
日本では”商談着”としてスーツ(スリーピース)のイメージが強いが男性にとって最も大切な洋服ではないだろうか。
007スカイフォールでもジェームズボンドが颯爽と細めのトムフォード仕立てのスーツを着用されているが私的には無しで、新しいM役になるレイファインズの着こなしの方がずっとクラシックでカッコイイと思った。
マリネッラのネクタイ
私はタイに拘りがある。舶来モノから国産まで27年間色々なネクタイを締めてきたが、ナポリのブランド”マリネッラ”にぞっこんである。
大剣幅9センチ、ジャガード素材だと145センチ、プリントだと144センチに誂える。
紺と茶以外は無地しかしめない。小紋柄が好きだかピンドットも最近の気分。
ノットはプレーンかセミウィンザーでテンプルは一つ。
ファッツションの拘りは人夫々だと思うが、自分は控えめでオーセンティックなスタイルを好む。
派手な色柄、極端なシルエット、突飛もない素材は決して選ばない。
ジャケットのラペル幅も9センチか9.5センチの何れか。ワイドラペルも今秋冬のファッション紙で目にするが、極端に太いラペルは身長の高くない自分には不釣り合いである。
ネクタイとラペルの幅が調和されている事はとても大切だと思う。ポケットチーフのネクタイやシャツにあわせて選ばれる洒落者の諸兄もいらっしゃるが、私はムンガイのリネンチーフをTVフォールドでさす事にしている。
毎年この時期になると、東京ミッドタウンのマリネッラナポリからオーダー会のインビテーションが届く。ナポリから社長自らが来日し、見立てをして頂く特別なサービスも素晴らしい。
週末、ハセツネで東京を訪れるで寄り道したいところであるが、今回は時間がタイトなのでメールオーダーにしよう。
既製品の約20%でメイドフォーミーのタイがつくれるのはとてもお値打ちだと思う。また、過去につくったタイをメンテナンスして頂ける特別サービスも付随する。
たかがネクタイ、されどネクタイ。
クリエイティブな仕事を生業にしている自分にとって拘りは必須である。
半年後にできた自分仕様のネクタイを、パスタソースで汚した時には顔が青ざめる(汗)